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瀬戸焼を知る

瀬戸焼のいろいろ

伝統的工芸品

伝統的工芸品は、昔から伝わる技術を用い、天然の材料を使って主に手で作られるものです。そうして造られたものは、私達の生活の中で様々な形で使われ、役立ち、長い間親しまれてきました。

工芸品といわれるものは、全国で900以上ありますが、そのほとんどが小規模の会社や工場で作られているため、昭和49年に国が「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」を制定し、指定された工芸品を保護し、育てることにしました。

「伝統的工芸品」には、法律上では次の要件が必要と規定されています。

1.主として日常生活で使われるもの
2.製造過程の主要部分が手作り
3.伝統的技術または技法によって製造
4.伝統的に使用されてきた原材料
5.一定の地域で産地を形成

平成25年3月現在、経済産業大臣が指定する「伝統的工芸品」は全国に215品目あり、瀬戸では「赤津焼」「瀬戸染付焼」が「伝統的工芸品」に指定されています。

赤津焼

赤津焼

赤津焼のふるさとは、瀬戸市の東端にある赤津地区です。大正14年に当時の瀬戸町と合併するまで、赤津村として千年を越えるやきものの歴史にはぐくまれて、今日まで脈々と受け継がれている古窯の一つです。 赤津焼の特徴は、なんといっても多彩な釉薬。赤津七釉と呼ばれる「灰釉」(かいゆう)「鉄釉」(てつゆう)「古瀬戸釉」(こせとゆう)「黄瀬戸釉」(きせとゆう)「志野釉」(しのゆう)「織部釉」(おりべゆう)「御深井釉」(おふけゆう)の7種類の釉薬が使われます。そしてこの七釉を更に活かすべく、「櫛目」「ヘラ彫り」「印花」など12種類に及ぶ豊富な装飾技法が駆使され、現在では、茶道具、花道具はもちろん、小鉢、向付などの懐石食器、湯のみ、コーヒー揃など幅広く作られています。

赤津焼の詳細・作品紹介へ(外部リンク)

瀬戸染付焼

瀬戸染付焼

加藤民吉が磁器の製造法を九州で修行の後、瀬戸に帰り、その技術を伝えたことによって、瀬戸地方特有のやわらかな味わいを持った磁器が完成しました。 瀬戸における磁器生産の中心は、日本画のごとく華麗な筆致で描いた染付焼でした。 透けるような白い素地、唐呉須や良質の地呉須による際立った呉須の発色、南画系などの絵師の指導により発展した絵画的な絵付け。山水、花鳥、草花が、より写実的に、より繊細に描かれたその趣は他の産地のものとは異なり、独特の世界をかもしだし、「瀬戸染付焼」と呼ばれます。

瀬戸染付焼の詳細・作品紹介へ(外部リンク)

参考:伝統工芸品について(伝統工芸品産業振興協会)(外部リンク)

セト・ノベルティ

戦後の瀬戸窯業をけん引してきた海外輸出用に生産されていた食器などのやきもの、その中で大きなウエイトを占めていたものがノベルティでした。

陶磁器製の置物や装飾品などを総称して「ノベルティ(Novelty)」と呼んでいます。ノベルティには多くの種類があり、古代人形、動物・鳥などの置物、キャラクターもの、スーベニア(観光地のみやげもの)、花瓶、壁掛け、化粧具、装飾性の高い食器等々で、その材質も、磁器、半磁器、白雲、ボーンチャイナ等多様です。 そして特に戦後、多くの日本製ノベルティが輸出され、欧米の家庭に潤いをもたらしていきました。

伝統で培われた技術と、瀬戸に産した優秀な原料等を駆使したことによって成立したセト・ノベルティは、まさに瀬戸を代表するやきものです。

セト・ノベルティの歴史(瀬戸陶磁器工業協同組合)(外部リンク)

ノベルティこども創造館(外部リンク)

瀬戸染付焼

瀬戸焼の代表的な釉薬

瀬戸焼は千年以上の歴史と伝統を有する日本を代表するやきものです。この瀬戸焼の特徴は、中世期では唯一、釉薬を施した陶器を生産していた産地であり、千年以上の間、様々な釉薬を駆使したやきものを作り続けてきました。

灰釉(御深井釉)かいゆう(おふけゆう)

1 灰釉(かいゆう)御深井釉(おふけゆう)
薄い緑色/薄い青色

植物の灰を使用した釉薬。瀬戸焼発祥の時から用いられている伝統的釉薬であり、全ての釉薬の基本となる釉薬である。灰の中に含まれる不純物によって若干色調が変わるが、酸化焼成では淡い黄緑色、還元焼成では淡い青色を呈する。御深井釉とは、江戸時代、尾張徳川家の御庭焼として名古屋城下の御深井丸で焼かれていたやきものに用いられた釉薬に由来するもので、植物の灰を主原料としているもの。

2 鉄釉(てつゆう)
茶色、焦げ茶色、黒色

酸化鉄を呈色剤とした釉薬。瀬戸焼では、鎌倉時代の13世紀末期の「古瀬戸」に使用されたのがその最初である。その含まれる鉄の分量によって黄褐色から黒色まで発色する。瀬戸黒、天目釉、古瀬戸釉等も鉄釉の一種である。

鉄釉(てつゆう)
黄瀬戸釉(きせとゆう)

3 黄瀬戸釉(きせとゆう)
黄色

ごく微量の鉄分により黄褐色に発色する釉薬。桃山時代の16世紀末期に、瀬戸の陶工が美濃に移り住んで開発された釉薬である。装飾のアクセントとして緑色のタンパン(硫酸銅)を使用したものが多い。

4 織部釉(おりべゆう)/辰砂釉(しんしゃゆう)
緑色/赤色

酸化胴を呈色剤として緑色に発色する釉薬。千利休の高弟である古田織部が好んだことからこの名が付いた。桃山時代の17世紀初期に、瀬戸の陶工が美濃に移り住んで開発された釉薬である。銅は酸化焼成すると織部の緑色に発色するが、還元焼成すると赤色に発色する。

織部釉(辰砂釉)おりべゆう(しんしゃゆう)
志野釉(しのゆう)

5 志野釉(しのゆう)
白色

長石を中心に使用した釉薬で、光沢し白濁した白色に発色する。桃山時代の16世紀末期に、瀬戸の陶工が美濃に移り住んで開発された釉薬である。

6 青磁釉(せいじゆう)
青色、緑色

微量の酸化鉄により青色または緑色に発色する釉薬。瀬戸では、江戸時代後期の19世紀初期に磁器の製造が始まった時から使用され始め、特に明治時代以降盛んに使用されている。クロムを使用したクロム青磁も瀬戸では多用されている。

青磁釉(せいじゆう)
瑠璃釉(るりゆう)

7 瑠璃釉(るりゆう)
紺青色、藍色

呉須、コバルトにより紺青色に発色する釉薬。瀬戸では、江戸時代後期の19世紀初期に磁器の製造が始まった時から使用され始めるが、高価な呉須を多量に使用するため、尾張藩から一時製作が止められたことがある。特に明治時代以降、火鉢や植木鉢等に盛んに使用されている。

さまざまな装飾方法

やきものの装飾は、顔料を使って器面に色や模様を描く方法、すなわち絵付が代表的ですが、ほかに、模様を彫る・貼るなど器面そのものを加工する方法、器面の形や釉薬に変化をつける方法などがあり、これらを組み合わせることで、製品の表情が生み出されます。

器表面への装飾

印花


印花
文様を彫り付けた印材などで乾燥前の素地に押しつけて文様を施す方法。古くは鎌倉時代の古瀬戸にその例が見られます。

画花(かっか)


画花(かっか)
素地にカンナやヘラなどで文様を刻みこむ方法。沈み彫りともよばれます。

貼花(ちょうか)


貼花(ちょうか)
素地土と同じ粘土で器面に文様を貼りつける方法。

浮かし、浮彫り


浮かし、浮彫り
器面を掘って模様を凸状に浮き立たせる方法。

櫛描


櫛描
櫛の歯状の施文具を使って文様を施す方法。

象嵌(ぞうがん)


象嵌(ぞうがん)
彫り込みや陰刻の部分に素地と違う土を嵌め込む方法。

釉薬による装飾

化粧、刷毛目


化粧、刷毛目
素地土の上に白泥などを塗る方法。

掻き落し


掻き落し
素地の上に違う色の土を塗り、表面を削って素地の色を出す方法。

掛け分け、流し掛け


掛け分け、流し掛け
発色の違う釉薬を部分的に掛け分けて模様にする方法。

ぼかし、吹き墨


ぼかし、吹き墨
刷毛やキリフキを使って、濃淡を出す方法。

イッチン


イッチン
筒などを使って、粘性の高い顔料を盛るようにのせる方法。盛り上げ手ともよばれます。

器形そのものでの装飾

輪花、稜花


輪花、稜花
口縁部に一定間隔あるいは連続的にくぼみをつけたり、体部に同様に線を施して花弁状にする方法。

面取り、ヘラ目


面取り、ヘラ目
球面となっている器の表面を削り、多面体にする方法。

沓形


沓形
器の口縁から胴にかけて楕円形などに歪める方法。

練込


透かし
器面の一部を文様状にくり抜く方法。

その他

透かし


練込
色の違う素地土を混ぜて文様をつくる方法。

※瀬戸蔵ミュージアム展示図録より転載

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